夏の猛暑と秋バテ、亜鉛不足…そんなあなたに!ツボと灸で元気に
夏の猛暑で体力を消耗し、秋になっても疲れが取れない…そんな経験はありませんか?
実は、夏の暑さは体内の亜鉛を消耗し、秋バテの一因になっている可能性があります。
夏の暑さで体調不良になりやすくなっている体に「お灸」でアプローチする方法についてご紹介します。
なぜ夏の暑さで亜鉛が不足するのか?
1:汗と一緒に亜鉛が排出される:
夏の暑さによる大量の汗は、単に水分だけでなく、体内に蓄えられたミネラルも一緒に排出してしまうのです。亜鉛は汗に含まれる成分の一つであり、特に汗をかきやすい体質の人や、激しい運動をする人は、より多くの亜鉛を失う可能性があります。
2:食欲不振
暑い日は、冷たいものが美味しく感じられ、温かい食事をとる機会が減りがちです。亜鉛は、肉類、魚介類、豆類など、温かい食事に多く含まれている栄養素です。食欲不振によってこれらの食品を摂取する量が減ると、必然的に亜鉛の摂取量も減少してしまいます。
3:ストレス
暑さによるストレスは、自律神経のバランスを崩し、副腎からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることがあります。コルチゾールは、体内の炎症反応を促進し、亜鉛の利用を阻害する働きがあります。また、ストレスにより、腸内環境が乱れ、亜鉛の吸収率が低下する可能性も指摘されています。
亜鉛不足が引き起こす症状
①疲れやすい:持久力低下、慢性的な疲労感
②免疫力の低下:感染症にかかりやすくなる
③皮膚トラブル:肌荒れ、ニキビ
④味覚障害: 味覚が鈍る
⑤脱毛: 髪が細くなり、抜けやすくなる
秋バテ改善に効果的なツボにお灸
夏のダメージを受けた体と心を整え、亜鉛不足による不調を改善するために、以下のツボに灸をすることをおすすめします。
①疲労回復(疲れやすい方)
湧泉
湧泉は、足の裏の中心から少し前方、足の指の付け根の少し後ろあたりにあるツボです。腎経という経絡に属しており、腎臓の働きを活発にする効果が期待できます。
- 腎の働きを活発にする: 湧泉を刺激することで、腎臓の働きが活発になり、体内の水分バランスが整いやすくなります。
- 気の流れを改善: 腎経は、体の根幹を支える経絡です。湧泉を刺激することで、全身の気の巡りが改善され、体の機能が活性化されます。
- リラックス効果: 足裏には多くのツボが集まっており、湧泉を刺激することで、全身の緊張がほぐれ、リラックス効果が得られます。
湧泉に灸をする効果
- 温熱効果: 温めることで血行が促進され、気血の運行がスムーズになります。
- 腎機能の改善: 温めることで腎臓が温まり、機能が活性化されます。
- 体の芯から温める: 温めることで体の芯から温まり、冷え性の改善にも繋がります。
②免疫力の低下
足三里
亜鉛は、体内の様々な酵素の働きを助けるミネラルです。特に、味覚や免疫機能、皮膚の健康維持に重要な役割を果たしています。足三里を刺激することで、以下のメカニズムで亜鉛不足の改善に繋がると考えられています。
- 消化機能の改善: 足三里は、胃経という経絡上に位置しており、胃腸の働きを活発にする効果があります。消化機能が改善されると、食物から摂取した亜鉛の吸収率が向上します。
- 気血の運行を促進: 足三里を刺激することで、気血(エネルギーと血液)の運行が促進され、全身の隅々まで栄養が行き渡りやすくなります。
- 免疫力の向上: 足三里は、免疫力を高める効果があります。免疫力が向上することで、亜鉛の利用効率が上がり、亜鉛不足を改善する可能性があります。
足三里に灸をする効果
- 温熱効果: 温めることで血行が促進され、気血の運行がスムーズになります。
- 消化機能の改善: 温めることで胃腸が温まり、消化機能が活性化されます。
- 免疫力の向上: 温めることで免疫力が向上し、抵抗力が強くなります。
- 痛みやコリの緩和: 温めることで筋肉の緊張が緩み、痛みやコリが軽減されます。
③皮膚トラブル
手三里
手三里は、肘の外側にあるツボで、大腸経という経絡上に位置しています。古くから様々な症状に効果があるとされ、特に消化器系の不調や痛みによく効くツボとして知られています。
- 効果:手三里を刺激することで、血行が促進され、肌に栄養が行き渡りやすくなります。これにより、肌の代謝が活発になり、肌のターンオーバーが正常化され、肌トラブルの改善が期待できます。
- 場所:肘を軽く曲げ、親指と人差し指を上に向けます。肘のシワから指3本分下、筋肉が盛り上がっているところが手三里です。
- 温熱効果: 温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が緩み、リラックス効果が得られます。
- 気の流れを調整: 気の流れを調整し、体のバランスを整える。
- 免疫力向上: 温熱効果によって免疫力が向上し、病気に対する抵抗力が増す。
- 痛み緩和: 温熱効果によって痛みを緩和する。
- 消化機能の改善: 温めることで消化機能が活発になり、便秘や下痢などの症状を改善する。
手三里に灸をする効果
- 温熱効果: 温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が緩み、リラックス効果が得られます。
- 気の流れを調整: 気の流れを調整し、体のバランスを整える。
- 免疫力向上: 温熱効果によって免疫力が向上し、病気に対する抵抗力が増す。
- 痛み緩和: 温熱効果によって痛みを緩和する。
- 消化機能の改善: 温めることで消化機能が活発になり、便秘や下痢などの症状を改善する。
④味覚障害
百会
百会:百会は、頭頂部にある重要なツボです。全身の経絡が交わる場所とされ、気の巡りを整える働きがあります。特に、脳や五臓六腑(ごぞうろっぷ)の働きに深く関わっており、全身のバランスを調整する効果が期待できます。
効果
- 気の巡りの改善: 百会は、全身の気の巡りを整える働きがあります。味覚は、気によって五臓六腑に伝えられる感覚です。百会を刺激することで、気の巡りが改善され、味覚の伝達がスムーズになります。
- 五臓六腑の機能改善: 百会は、五臓六腑の働きを調整する効果があります。味覚は、舌だけでなく、五臓六腑の働きとも密接な関係があります。百会を刺激することで、五臓六腑の機能が改善され、味覚異常の原因となる体内のバランスを整えます。
- 脳への刺激: 百会は、脳に直接働きかけるツボでもあります。脳の機能が活性化されることで、味覚の感知能力が向上する可能性があります。
百会に灸をする効果
- 温熱効果: 温めることで血行が促進され、気の巡りが改善されます。
- 五臓六腑の働きを温める: 五臓六腑を温めることで、機能を活性化させます。
- 痛みやコリを緩和: 頭痛や首のコリなどを緩和します。
⑤脱毛
合谷
合谷は、親指と人差し指の骨が交わる部分にあるツボです。昔から万能のツボとして知られており、様々な症状に効果があると言われています。
脱毛への効果
合谷が脱毛に効果的な理由は、以下の点が考えられます。
- 血行促進: 合谷を刺激することで、顔面の血行が促進されます。毛根への血流が良くなることで、栄養が行き渡りやすくなり、髪の成長を促します。
- 気の流れの改善: 合谷は、全身の気を巡らせる働きがあります。気の巡りが滞ると、様々な不調が現れると言われています。合谷を刺激することで、気の巡りを改善し、髪の毛の生え変わりを正常化します。
- 顔面の筋肉の緊張緩和: 合谷は、顔面の筋肉の緊張を緩和する効果があります。顔面の筋肉が緊張していると、血行が悪くなり、脱毛の原因となることがあります。
- 内臓機能の調整: 合谷は、内臓の働きを調整する効果もあります。特に、消化器系の働きを良くし、栄養の吸収を促進します。髪の毛の成長には、十分な栄養が必要です。
合谷に灸をすることで期待できる効果
- 血行促進: 合谷を温めることで、顔面の血行が促進され、毛根への栄養供給が改善されます。
- 気の流れの改善: 気の流れをスムーズにし、体のバランスを整えます。
- 炎症の抑制: 炎症を抑える効果があり、頭皮の炎症による脱毛に効果が期待できます。
- 痛みの緩和: 頭痛や肩こりなどの痛みを緩和します。
- 免疫力の向上: 免疫力を高め、体の抵抗力を高めます。
残暑厳しい日々が続きますが、夏の間に溜まった疲れを放置していませんか?
カッピング療法や温灸といった東洋医学の施術は、そのようなお疲れ気味のあなたにおすすめです。
カッピング療法で老廃物を排出、温灸で体を温めることで、冷え性改善や免疫力アップが期待でき、秋に向けて元気に過ごせる体へと導きます。
この機会にぜひ、ご自身の体とじっくり向き合い、リフレッシュしてみませんか?